イジワルな君の一途で不器用な恋心


新菜から塩のど飴をもらい、口に含む。


まだ決勝は残っているが、スポーツコースを全学年撃破したということで、みんなお祭り騒ぎ状態。

私もみんなと喜びを分かち合いたいけど、今は疲れててそれどころじゃない。


あと2戦、勝ち進めば3戦。……体、もつかな。



「続いて、3年2組と2年1組の試合を始めます」



呼吸が整ったところで次の試合へ。


戦うのは、黒髪と茶髪の男子2人組。

両者とも細身で雷夜ほど長身ではないけれど、醸し出す雰囲気がザ・運動得意ですって感じ。


ネット越しに握手をしていると、黒髪の男の子が「あの……」と口を開いた。



「朝日先輩ですよね?」

「え、あっ、はい」

「はじめまして。僕、先輩と同じ動物部に所属している笹森 颯といいます」



教えてもらった名前を頼りに記憶をたどる。



『颯くん! 久しぶり!』

『大丈夫だよ! 猫派の笹森くんとも交換してるし!』