イジワルな君の一途で不器用な恋心


「うーん、学校だったら定番の校舎裏かなぁ。人目につかないし。琳子は?」

「私も校舎裏かな。2人きりになれる場所がいい。校舎の中なら階段か渡り廊下、外なら裏門付近とかもいいよね」



校内のあちこちを思い浮かべる。


理想は校舎裏か、思い出の場所。出会った場所とか一緒に過ごした場所とか。

時間帯は放課後で、夕方5時頃。ほんの少し薄暗さがある感じ。

今の季節は日が長いから、夕日が射し込む代わりに運動部の掛け声が聞こえてくると、青春を感じられそうでいいわね。


セリフはもちろん、シンプルに……。



“俺、ずっと前から琳子のことが──”



……って、なんで雷夜が出てくるのよ!

意地の悪いあいつが冗談でもそんなこと言うわけないじゃない!


前に抱えてる思い全部吐き出したから? ドキドキしてるの自覚して、それでうっかり例えちゃったの?

もう、せっかく忘れかけてたのに……。


素振りを再開し、雷夜の顔を頭の中から消したところでウォーミングアップを終わらせた。

席に戻り、スマホのメッセージアプリを開く。