イジワルな君の一途で不器用な恋心


一方バレーボールはポジションが決まっているので、ボールが近くに飛んでこない時は移動しなくて済むし、補欠で入れば負荷も最小限で収まる。

だが、チーム戦なので他の人とぶつかる危険がある。


もしそれで悪化したり、別の場所をケガしちゃったら、最悪の場合、チームメイトに罪悪感を与えかねない。


卓球も、バレーに比べたらコートは狭いけど、ダブルスの場合は交互に打たなきゃいけないから、素早く動けないとペアの子とぶつかる恐れが……。



「わかった。いいよ」

「ええっ⁉ ほ、ほんとに⁉」

「こんなにも切実にお願いされたら断れないよ。でも、バドミントンあまり詳しくないから教えてくれる?」

「もちろん! 持てる知識全部使って教えます! 練習でもなんでも付き合うよ!」



ぎゅううっと手を握られて「ありがとう、ありがとう」と何度も頭を下げられた。

明日の体育で教えてもらう約束をし、席に戻ったのだけど、新菜はどこか浮かない顔で……。



「本当に、良かったの?」

「うん。4年近くブランクがある人間よりも、運動全般こなせる人のほうがいい結果出そうだからさ」

「でも、第1希望だったんでしょ? 今からでもバレーの人に頼んで代わってもらったら?」

「いいの。毎年授業でやってたし、別に大会じゃなくても家でいつでもできるから。むしろ、新菜と同じやつになれてラッキーだよ」