膝に顔をくっつけるようにガバッと頭を下げてきた。
「え、えええ⁉ っだ、大丈夫なの⁉ 全治1週間って……」
「うん。病院の先生にも、なるべくなら休んだほうがいいって言われた。けど……どうしても諦めきれなくて」
スラックスを握りしめる立石くん。
シワの数と深さ、震える拳から、相当悩んで出した答えだとうかがえた。
正直言うと、自分の体を犠牲にしてほしくない。
けど……高校最後の大会。
足を酷使するくらい張り切って練習してきたのに、自分1人だけ欠場は悔しいに決まってる。
他のクラスメイトもいる中、私を選んだ理由は、恐らく──。
「無理を承知でお願いしてるのはすげーわかってる。1年の頃から熱望してたのも、選ばれた時ガッツポーズしてたのも、山川さんから聞いた。やっと選ばれたのに譲りたくないよなって。でも……俺ができそうなの、卓球ぐらいしかなくて」
そう、彼の担当競技はバドミントン。
種目はダブルスで、新菜とペアを組んでいる。
コートが広いバドミントンは足に負荷がかかりやすい。バスケットボールと水泳も、常に動き回るため不可能。



