心を覆いつくしていたモヤモヤがパーッと晴れて、祝福ムードが漂う。
……そうか、だから違ったんだ。
雷夜と2人きりでいても、肩を抱かれても。
そこまで胸がざわつかなかったのは、彼女の意識が一ノ瀬くんに向いていたから。
仲のいい1人の先輩として接していたからなんだ。
だとしたら、ミワワちゃんは……。
「おい、青になったぞ」
雷夜の声で我に返り、小走りで横断歩道を渡る。
待て待て、早とちりは良くないぞ。
一ノ瀬くんが言ってたように、媚を売っている可能性も考えられる。
登下校は2学期が始まるまで続ける予定だけど、夏休みに入れば交流も落ち着くだろうし。今は様子見でいこう。
「そういうお前は? 何話してたの?」
「雷夜と同じ。スポーツ大会の話。あと、進路の話」
「ふーん。志望校未定者同士で集まったとか?」
コクッと静かに頷く。
嘘はついてないけど、全部吐き出せないのが心苦しい。
ごめん、でも言ったら険悪になりそうだから……。
「雷夜は、専門だっけ」



