髪を褒めなきゃいけない事情ってなんだよ……。毎日占いの開運アクション的なやつ?
それとも、褒め殺しして反応を楽しむ新しいからかい方とか? だとしたらめちゃくちゃタチ悪いな。
正直な感想だったとしても、日頃の行いが悪いせいで捻くれて受け取ってしまう。
「それか、元気づけたいのかもね」
「私を?」
「うん。志望校決まってないのは、雷夜は知ってる?」
「……多分」
未定だとは伝えていないけど、以前、散らかしてしまったパンフレットを拾ってもらったから。犬カフェの延期もお願いしたし。
「雷夜は志望校が決まってるから、勉強とバイトに集中できる。だけど、未定の人もいる中、迂闊に自分の話なんてできない」
「だから、私の気持ちを考えて……?」
「だと思う。毎朝顔合わせてるなら変化に気づきやすそうだし。それに、雷夜にとって朝日さんは大切な友達だろうからさ」
大切な、友達……。
『あんま無理すんなよ』
『行きたいのに金欠って時は声かけていいからな』



