水槽に小さく映る男女2人組。
サングラスなしというのもあり、認識するのにさほど時間はかからなかった。
「嘘っ、見つかっちゃった?」
「かも。声かけたくて様子うかがってるか……着けられてる可能性もあるよな」
ドクンと嫌な音が胸に響いた。
そうよ、まだ可能性の段階。
それにあの2人は部活仲間。ここに寄るのはなんらおかしくない。
仮に尾行中でも、話しかけるタイミングを待っているって場合も……。
「ひとまず二手に分かれようか」
相談するにもしづらいだろうということで、一旦別行動に。
胸に渦巻くモヤモヤ。正体はわかっている。
1つは、会話の内容が聞こえていたのではないかという不安。
もう1つは、私が知らない間にそんなに仲良くなったの? という嫉妬。
だけど……どっちに対して妬いているんだろう。
◇
会計を済ませてしばらく店内を見て回り、バラバラにお店を出た私達。
その後も、集まっては分かれてを何回か繰り返して2人を撒き、最終的には人気のない場所で落ち合った。
「朝日さん、こっちこっち」



