「アンカーなの⁉ すごっ! 去年成績良かったから?」
「うん。あと、『イケメンのほうが盛り上がるだろうから』って言われてさ。俺は水泳部のほうが適任だと思うんだけどね」
思わず吹き出しそうになった。
成績よりも歓声重視かいっ。
「朝日さんは卓球だっけ。どっちに出るの?」
「シングルス。ずっと希望してたから、呼ばれた瞬間雄叫び上げそうになったよ」
「そんなに嬉しかったんだ。おめでとう。習ってたの?」
「うん。中学時代に、部活で、少しだけ」
笑顔で答えるも、歯切れが悪くなってしまった。
空気が重たくなる前に話題を変える。
「水泳部直々にお願いされるってすごいね。それだけ運動神経いいなら、やっぱ進路もスポーツ系?」
「ううん、動物系。将来獣医になりたいから。まだ学校は決まってないんだけどね」
デリケートな質問にも関わらず、ためらうことなくサラリと言ってのけた。
意外ってわけでもないか。動物部だし。
彼いわく、最初は警察官志望だったのだが、性格的に向いていないと判断し、断念。その後、動物関連の仕事に興味を持ったのだそう。



