イジワルな君の一途で不器用な恋心


「どれも美味しそう。一ノ瀬くんは何にする?」

「んー、メロンフラッペかな」

「お、早速限定いっちゃう?」

「いっちゃう。売り切れてたら、コーヒーにホイップクリームとアイスとチョコチップ乗せてもらう」

「てんこ盛りだね〜。私もメロン狙い。もう1個はキャラメルラテかな」



最後にお金を使ったのはタクマくんに会いに行った日。

オープンキャンパスは無料の送迎バス、説明会は親にもらったお金で行ったので、今お財布の中は大量の紙幣(といっても千円札)がぎっしり。


テストの結果も良かったし、自分へのご褒美に奮発しちゃおう。



「ないないない! あんなゴリラコブラに彼氏なんているわけねーから!」



トッピング欄を見ていたら、店内のBGMに紛れて激しく否定する声が耳に届いた。


ゴリラとコブラ。なんとも珍しい組み合わせ。


嫌な予感がしてあたりを見渡すと、向かい側の眼鏡屋さんに、サングラスをかけた奇妙な2人組がいるのを見つけた。



「ねぇ、あれってさ……」

「だよね……」