一歩外へ出るとそこは戦場だった。
あちこちに血が飛び散り、悲鳴が聞こえてくる。
空はすっかり明るくなっていて太陽光が現実を突きつけてくるようだった。
もはや、この街でゆっくりと眠っている住民は1人としていないだろう。
猟銃をしっかりと抱えた大輔を先頭にして4人はあるき出す。
あちこちに倒れている人に近づいては、智子や亮一でないか確認する作業も怠らなかった。
「これだけ死人が出てたら、あいつらも無事じゃないかもしれないな」
明宏がつぶやいたけれど、佳奈はその言葉は聞こえなかったことにした。
みんなも同じことを思っていただろうけれど、誰もそれを言わなかった。
時々現れる黒い化け物を銃で撃ち殺しながら進んでいくと、前方の角から灰色の人間が現れた。
それが地蔵だと気が付いたのは全身の色と、顔は見覚えのある一生だったからだ。
「知り合いの地蔵に銃口を向けるなんてな」
大輔が猟銃をしっかりと構える。
他の3人は大輔の邪魔になるまいと、後方で息を飲んでその様子を見つめた。
地蔵がこちらへ視線を向ける。
その目は相変わらず冷たくて、ジッと見つめていると体の芯まで凍りついてしまいそうだった。
あちこちに血が飛び散り、悲鳴が聞こえてくる。
空はすっかり明るくなっていて太陽光が現実を突きつけてくるようだった。
もはや、この街でゆっくりと眠っている住民は1人としていないだろう。
猟銃をしっかりと抱えた大輔を先頭にして4人はあるき出す。
あちこちに倒れている人に近づいては、智子や亮一でないか確認する作業も怠らなかった。
「これだけ死人が出てたら、あいつらも無事じゃないかもしれないな」
明宏がつぶやいたけれど、佳奈はその言葉は聞こえなかったことにした。
みんなも同じことを思っていただろうけれど、誰もそれを言わなかった。
時々現れる黒い化け物を銃で撃ち殺しながら進んでいくと、前方の角から灰色の人間が現れた。
それが地蔵だと気が付いたのは全身の色と、顔は見覚えのある一生だったからだ。
「知り合いの地蔵に銃口を向けるなんてな」
大輔が猟銃をしっかりと構える。
他の3人は大輔の邪魔になるまいと、後方で息を飲んでその様子を見つめた。
地蔵がこちらへ視線を向ける。
その目は相変わらず冷たくて、ジッと見つめていると体の芯まで凍りついてしまいそうだった。