季節外れのエチュードを

「私、美術部にする」


「え?美術部って見学とかしに行ったことあったっけ?」


「ううん、ない。だから今日行く」


「今日行くって……行ったことないのに美術部に決めたの?」


「うん」


「……そっか。ま、いいんじゃない?また美術部の話聞かせてよね」



もちろんだよと頷くと、にこっと微笑まれた。



昨日のあの出来事からずっとイライラしている。


それは事実だけど、どうしようもなく美術部に惹かれていた。


だって、あの絵を見てしまったから。

――私もあんな絵を描いてみたい。



「あ、そういえば松浦、今日はいつにも増してイライラしてない?話しかけたーいって言ってる女子が怖がってる」


「お願いやめて」


「え?」


「そいつの話だけはやめて」


「え?なに?なんかあったの?」



問題をあげるのならただひとつ。

あの松浦くんも美術部ということだ。