頼んでも無いのにね、同級生はちょこちょこ私達に情報を流してきた。
私達がこの町に戻ってきたらその頻度は増えて、事あるごとに棗くんに連絡を寄越してきていたわ。
まふゆちゃん、安心して。
私達がやらせていたような“監視”しているってことは無さそうだったわ。
井戸端会議とか、同じ学区内なら噂好きの母親同士の中で回るようなネタばかり。
うまくいかない自分の現実を、他人の“良くないこと”で埋め合わせして、私は大丈夫、私の生活は、私の家族はまだマシだって言い聞かせているようなネタばかりを同級生は持ってきた。
冬子ちゃんとご主人の夫婦間の温度差とか、まふゆちゃんはお母さんと違ってちょっと荒れてるんだとか、保護者が学校に呼び出されることも頻繁にあるとか。
小さいネタを山ほど持ってきては主人に会えることを楽しみにしていたみたいね。
まふゆちゃんの中学校生活がちょっと荒れていたことは心配だった。
冬子ちゃんのご両親とは出産以来疎遠になっているとしても、冬子ちゃんのことだからきっと英才教育でもしているんだろうと思っていたから。
それ以外の情報には正直あまり興味が無かったわ。
家庭環境がどうであれ、夫婦間、親子関係がどうであれ、最終的に私が望んでいることさえ達成できればそれでいい。
深春とまふゆちゃんが、きっと私と冬子ちゃんの架け橋になってくれる。
それだけが希望だった。
だから同級生がまふゆちゃんの志望校の話を持ってきた時は本当に嬉しかった。
何がきっかけかは分からないけれど、偏差値の高い高校を受験しようとしている。
二人が通う学校も、私達の母校と同じくらいの歴史があって、この辺の学校だと上位で名前が上がるくらいの所だから。
あぁ、やっぱり冬子ちゃんと棗くんの子どもなんだわって、その瞬間に確信したような気がしたの。
私達がこの町に戻ってきたらその頻度は増えて、事あるごとに棗くんに連絡を寄越してきていたわ。
まふゆちゃん、安心して。
私達がやらせていたような“監視”しているってことは無さそうだったわ。
井戸端会議とか、同じ学区内なら噂好きの母親同士の中で回るようなネタばかり。
うまくいかない自分の現実を、他人の“良くないこと”で埋め合わせして、私は大丈夫、私の生活は、私の家族はまだマシだって言い聞かせているようなネタばかりを同級生は持ってきた。
冬子ちゃんとご主人の夫婦間の温度差とか、まふゆちゃんはお母さんと違ってちょっと荒れてるんだとか、保護者が学校に呼び出されることも頻繁にあるとか。
小さいネタを山ほど持ってきては主人に会えることを楽しみにしていたみたいね。
まふゆちゃんの中学校生活がちょっと荒れていたことは心配だった。
冬子ちゃんのご両親とは出産以来疎遠になっているとしても、冬子ちゃんのことだからきっと英才教育でもしているんだろうと思っていたから。
それ以外の情報には正直あまり興味が無かったわ。
家庭環境がどうであれ、夫婦間、親子関係がどうであれ、最終的に私が望んでいることさえ達成できればそれでいい。
深春とまふゆちゃんが、きっと私と冬子ちゃんの架け橋になってくれる。
それだけが希望だった。
だから同級生がまふゆちゃんの志望校の話を持ってきた時は本当に嬉しかった。
何がきっかけかは分からないけれど、偏差値の高い高校を受験しようとしている。
二人が通う学校も、私達の母校と同じくらいの歴史があって、この辺の学校だと上位で名前が上がるくらいの所だから。
あぁ、やっぱり冬子ちゃんと棗くんの子どもなんだわって、その瞬間に確信したような気がしたの。



