「ごめん、俺の友達が」 真っ暗で彼の腰くらいまでしか見えないけれど、 きっとさっきクラスに来た 男の子だろうと見当がついた。 「…いえ、私が悪いので」 そんな返事を返して、私はまた海を見る。 教室を出る瞬間にちらりと見えたスリッパが、 赤色だった。 赤色は、この中学校の11クラス中の1クラスだけの 特進クラスを意味していた。 きっとこの人は、とても頭がいいに違いない。 そんなことをぼんやりと考えていた。 「立花さんが悪いの?なんで?」 そういう純粋な彼に、私は答える。