だけど、刑務所に入れられたということは、それなりの悪事を働いたわけで。

そういうの逆恨みっていうんじゃ……。



「まあ、杏樹は勝手に死んでくれたけどな」


……死んだ?


「そのせいで由良が姿くらましたから探す羽目になったけど、結局、こうして見つけられたんだから、プラマイゼロ」

「いや、むしろ俺らの勝ち確じゃね?」


ケラケラ笑う彼らが悪魔に見えた。



「おいお前ら、お喋りはその辺にしとけ」

「……へーい」


アイジに注意されて、彼らは不服そうな顔を見せながら腰を上げた。


そのとき。



爆音が鳴り響く。



「来たか」


アイジが口元を緩め、立ち上がった。