臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。

昼まで会えず奮闘する時間を過ごしながら,結局やってきた昼休み。

こんなに会たがってたのに……というとまた誤解を生みそうなので言わない。



「みおさん!」



ボールと仲間を置いて,汗を滴しながら私のもとにやって来る夾くん。



「あの,えと」

「ごめんね,夾くん。先に……いい?」

「あ,はい。全然,その,どうぞ」

「えーと」



い,言いづらいな……



「なんでその,ずっと敬語なのかなって」



わ,私のヘタレ!!

そんな話ではなかったはずだ。

なんだかとても悲しくなる。



「あー。それは……」



何故,そこで照れるのですか,夾くん。

意味が分からなくて,私のキャラがぶれる。



「緊張するから…っすかね」