臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。

私が言うと,澪は興味を引かれたような顔をする。



「なんか用事だった?」

「んーん。ただ,私と夾くんとの事で色々迷惑かけてるって聞いて」

「は?」



反射のように落とされた言葉。

その鋭さに,私はたじろぐ。



「みお,来て」



私は恐々としつつ,促されるままに近づいた。

澪が座り直したのが,ちょっと怖かった。



「わっ」



突然ぐわんと引かれた腕。

優しさの欠片もない。

しかも何故か澪も斜めに倒れて,ソファーの端に足を放り出す。

そのせいで,私は澪を押し倒しているような体勢になってしまった。

流石に堪えられなくて離れようとすると,腕に痛みが走る。

澪が離してくれないのだ。