臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。

「なんか可愛い動物が旅をしながら謎を解き明かしていくやつです」

「いく!」



それだけでも楽しめるらしいが,一応シリーズもの。

1の時点で魅了されていた私が,1人でも見に行こうと思っていたほどだ。

乗らないわけがない。



「上映日がいい!!」

「お,おう。はい,いいですよ。何時でしたっけ」

「今週の土曜日!」

「分かりました。じゃあ駅前で」

「うん。よろしくね」



夾くんはどこか嬉しそうに去って行った。

そこで「あ……」と噂の存在を思い出す。

人に見られたりしたら,更なる誤解を生むのではないか。

それも上映初日。

……まぁいっか。どのみち私達は友達なんだもの。おかしくない,はず。

私は映画を観に行きたい欲を抑えられなかった。