臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。

「っしゃー! やっと1点取りました!」

「そだね」



隣で嬉しそうに話す夾くんに,私は相づちを打った。

澪が夾くんの敵チームに入ってから,夾くんチームは負け続きだったが,とうとう今日になって夾くんが1点奪ったのだ。

足から突っ込んだ澪よりも早く,夾くんがすれすれでボールを蹴ったのが分かりやすい勝因。




「ってことで,今週映画行きませんか?」

「えっ」



私は目を丸くする。

何がということでなのかさっぱり分からないし,友達と映画なんてあまり経験がないから。

雫とは恋愛ものを1度だけ。

私は驚きつつも



「何の映画?」



と夾くんに尋ねる。

ホラーだったら堪らないからだ。