臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。

「まぁ,何て言うか…。澪がみおさんの事隠してたせいで皆興味津々なんすよね」

「興味津々?」

「はい,みおさんに。つーかほんとに来てくれたんすね,ありがとうございます」



夾くんの,無害さ満載の笑顔を前に私は



「ごめん。
 帰ってもいい?」

「え!? なんですか」



だって私,澪と血が繋がってるわけじゃないから…



「私なんか見ても萎えちゃうよ…澪みたいに美形でもないし」




きっと皆は,澪の義姉だと言うからには無意識の内に美人を想像してると思う。

そんなところに私がいけば…想像するだけでも辛すぎる…

なんとコメントすればいいかも分からない男子陣を前に,居たたまれなくなる私。



「その辺は,多分大丈夫です。ほら,行きましょ」