臆病な私に,君の溺愛は甘過ぎる。

どうして…夢だから?

お父さんは確かに,目を開けていた。

違う,これは…

続きが,あるんだ。

2人の私は見逃すまいと,溢れる涙を気にも止めずにお父さんを見た。

その顔が,ふにゃりと笑う。

なに,それ…

それを目にした私が,更に号泣していた。



『夢かな…泣くな,みお。…お母さんと,澪に,伝えてくれる?』

『ば,ばかじゃないの!!? 自分で言ってよ! 救急車来るって,ずっと言ってる,のに……!』



ぎゃん泣きして,お父さんに怒りを向ける私。

最後には,結局涙で話せなくなってしまった。

私は,それを第三者のように眺めている。



『4年も,家族でいられなくて…ごめん』