OL 万千湖さんのささやかなる野望

 ……顔だけ眺めとくか。

 万千湖が寝返りを打ち、こちらを向いた。

 ……まあ、側でそっと寝るだけならいいか。

 駿佑は万千湖の側に静かに横になる。

「……おやすみ、万千湖」

 万千湖は寝ているのだろうに、自分の声が聞こえた瞬間。

 ふいに、いい夢でも見たかのように、ふふ、と小さく微笑んだ。

 さっき、日記に書いた、今日一日を凝縮した一行を思い出しながら、駿佑は、その寝顔にそっと口づける――。