OL 万千湖さんのささやかなる野望

 


 夜、万千湖は共有リビングで日記を眺めていた。

 写真も綺麗に撮れてるし、我なから、いい出来だ。

 ふふ、と万千湖が微笑んだとき、向かいのソファから駿佑が言ってきた。

「まだ書いてたのか、日記」

「はい。
 もう結構行きましたよ~」
と写真やデコレーションで膨れ上がった日記を見せる。

「一日の終わりにこれ見ると、やり遂げたって感じがしますね」

 その分厚さが人生の充実感な感じがして、万千湖は満足げに言う。

「……やり遂げたのは、その日一日をか。
 日記を書くことか。

 お前は今日、なにをやり遂げたんだ。
 総務の部長になんか怒られてなかったか」

 ……ごちゃごちゃうるさいですよ、この人。

 先生か、小姑ですか、と思っていると、
「見せてみろ」
と駿佑は、こちらに向かい、手を差し出してきた。

「えっ。
 い、嫌ですよっ」