「慣れないんですよ、課長との結婚生活」
今日は女子だけで、小会議室でコンビニ弁当を食べていた。
「なに言ってんのよ、ラブラブ新婚さんのくせに。
毎日、甘い夜を過ごしてるんでょ?」
と瑠美に嫌味まじりに言われたが、ヒレカツサンドを手にした万千湖は渋い顔をする。
「でも、時折、正気にかえって思うんです。
課長の前で服着てないとか無礼だな、とか」
「いや、どんなカップルよ……」
と言う瑠美の側から身を乗り出し、安江が訊いてきた。
「ねえねえ、結婚すると、こんなはずじゃなかったって思うこととかあるんでしょ?」
どうやら未来の自分の結婚生活の参考にしたいようだった。
「こんなはずじゃなかったって言うか。
ビックリすることはありますよね……」
と万千湖は思い出す。



