OL 万千湖さんのささやかなる野望

「……お前のことが好きすぎるからかな、と思ったんだ」

「え?」

「お前が可愛すぎるから、なにもできないのかな、と」

 俺なんかが触れてはいけないような気がして、と駿佑は言う。

「……お前と暮らすようになって、お前を好きだと思う瞬間が増えた」

 白雪、と駿佑はこちらを見ないまま呼びかけてくる。

「お前は、俺が生きてきたのとは全然違う世界をいつも見せてくれる。

 俺はお前と会ってはじめて。
 何処までもエンガワだけを食べていいと知った」

 いや、いいかどうかは知りませんが……。

 回転寿司では、大将に遠慮せず選んで食べていいと思いますよ……。

「幸せになれとお前はお前のファンに言った。
 俺はお前のファンじゃないと言ったが。

 よく考えたら、寝る前、いつもお前の動画を見ている」

 俺もお前のファンかもしれない、と駿佑は言う。