OL 万千湖さんのささやかなる野望

 万千湖は少し考え、
「……出世払い。
 私、いつ、出世するんでしょう?」
と呟く。

「いや、知らないわよ……」

「私にとって、どの状態が出世なんでしょう?」

 地道に事務員をして暮らす予定なのだが……と思って訊いてみた。

 すると、瑠美は、うーん、と首をひねり、
「……じゃあ。
 宝くじでも当たったらおごって」
と言いかえてくる。

「わかりました。
 では、ランチの帰りに宝くじを買いに寄ってもいいですか?」

「……いや、すぐ当ててくれなくていいわよ。
 おごったことにならないから。

 土曜、迎えに行くわ。
 家はどこ?」

「あ、地図描きますね」
と万千湖はペンを手にとった。

 近くに目印となる大きなショッピングモールがあるので、描きやすい。

 だが、描きかけて気がついた。