OL 万千湖さんのささやかなる野望

 お正月にみんなで遊んだ百人一首を差し入れてみる。

 ……ひとりでどうすんだ。

 お正月にみんなで遊んだ花札を差し入れてみる。

 ……だから、ひとりでどうすんだ。

 万千湖がお腹を空かせた。

 ご飯を差し入れてみる。

 美味しそうに食べている。

 満腹になったのか、ソファで寝ている。

 監禁というか……。

 ……ただダラダラさせて、くつろがせているような。

 欠伸をしながら起きてきた万千湖がまた暇そうにする。

 窓にはまだ、笑いながら、激突してきたり、お辞儀をしている鳥――。

「なに考えてんの? 駿佑」

「いや、ふいに白雪に腹が立って。
 頭の中で拉致監禁してみたんだが。

 白雪がずっと暇そうにしているから、なにを差し入れたらいいのかなと思って」

「なんで暇そうなの?
 なんで監禁されて余裕な感じなの?

 っていうか、好きな子監禁してるのに、そこに駿佑はいないの?」

 ほんとうだ……。

 なんで俺はドアの向こうから白雪を窺ってるんだ。

 白雪を好きかもしれないと思いはじめてはいるが。

 こんな積極的でないうえに、要領が悪くては、なにも進展しないのでは……?
と不安になる。