OL 万千湖さんのささやかなる野望

 夢の中、駿佑の孫や子が庭のブランコや滑り台で遊んでいた。

 自分はそれを自分の家のリビングから、ぼんやり眺めている。

 駿佑の奥さんは出てこなかったが、今にも、あなた~とか言いながら、向こうの家から出て来そうで、うなされた。

 万千湖は、その夢の話を瑠美にした。

「なんか嫌だったんですよね。
 なんででしょうね?

 課長の家族が庭先を占拠して、自分が隅に追いやられてるみたいに感じたからですかね?

 私、実は、あの家を独占したいんでしょうか?

 それか、庭の遊具を独占したいとか?」

「ブランコ独占したいとか、あんた幼児?
 ってか、課長の孫や子に庭独占されても、普段のあんたなら、微笑ましく眺めてるでしょうよ」

 そうじゃないでしょ、と瑠美が言う。

「あんたが独占したいのは、庭でもブランコでもなくて。
 課長と、課長と一緒にいる時間でしょ」

 ……ちょっとなんだか目からウロコだった。