OL 万千湖さんのささやかなる野望

 


 鈴加たちとお昼を食べたあと、リラクゼーションルームでみんなとダラダラしていた万千湖の許に瑠美がやってきた。

「どう? ラブラブ同居生活。
 ……なに読んでんの?」

 瑠美は万千湖の手にある雑誌を見る。

「収納の特集です。
 本棚を美しく見せるには、本をいっぱいに入れないことって、どういうことなんですかね……?」

 本棚なのにっ!?
と叫ぶ万千湖の前にある赤い椅子に座り、瑠美が言う。

「なに読んでのよ。
 そんなものより、結婚に関する特集とか読みなさいよ。

 式とかドレスとか新婚旅行とか、どうすんの?
 参考にしたいんだから、いいのにしなさいよ」

「だから、私と課長はそんなんじゃ……」
と言いかけた万千湖の左手をつかみ、サイドテーブルに叩きつけ、瑠美は言う。

「こんな立派な指輪もらって、なに言ってんのよっ。

 確かにあんたに課長はもったいない感じがするけど。
 なんだかんだでお似合いよっ。

 ぼーっとしてる間に、誰かに持ってかれちゃったらどうすんのっ?

 気がついたら、訳わかんない女が課長と一緒に、あんたの隣に住んでるかもしれないわよっ」

 そういえば、夢を見たな、と万千湖は思い出す。