駿佑とともに狸のコンビニにやってきた万千湖は、狸や狐が買いに来るのか、品揃えのいい棚を眺めていた。
いや、人はたくさんいるのだが……。
何処から湧いてくるんだろうな、こんなに。
周りに家ないのにな、と思いながら、万千湖は、さっき駿佑に言われたことを思い出していた。
『お前はいつもウキウキしてるだろうが……』
確かに。
いつもウキウキしている。
そして、ちょっと緊張している。
OLになってから。
一人暮らしを始めてから。
家を建てることになってから。
すごいおうちに引っ越してから。
いや、違うな、と万千湖は思った。
一番ウキウキしているのはもしかしたら……
課長とお見合いしてから?
「決めたか? 行くぞ」
とカゴを手に駿佑が言う。



