OL 万千湖さんのささやかなる野望



「呪いといえば、この窓呪われてるのかもしれません」

 まつぼっくりからリビングの大きな窓に視線を移し、万千湖が言う。

 ……呪いの窓?

 まだ真新しい窓なのに。
 だから、いつ呪われた? と思いながら駿佑は窓に近づいた。

 そういえば、ピカピカだった窓が、ところどころ汚れている。

「可愛い小鳥が近くに住んでるみたいなんですけど。
 昨日からずっと、笑いながらこの窓に激突してくるんですよね」

「……笑いながらは、お前の勝手なイメージだろ」

 いや、ほんとなんですよっ、と万千湖が訴えてくる。

「あははははははは、みたいな感じで、陽気に激突してくるんです」

 だから、それ、お前のイメージだろ、と言いかけたが、万千湖が話している最中に、その小鳥がやってきた。

 確かにそんな感じに、何度も、どーん、どーん、とぶつかってくる。