OL 万千湖さんのささやかなる野望

 駿佑は表情を変えないまま、

「言うわけないだろう。
 寒いな、入るかって言ったんだ」
と言ったが。

 ほんとうは、心の声がダダ漏れてしまった自分に気づいていた。

 大丈夫だ、大丈夫だ。

 白雪と二人きりなんて、今までにも何度もあったじゃないか、とおのれに言い聞かせながら、万千湖とともに新居に入る。