OL 万千湖さんのささやかなる野望

 その子どもがちょっと大きくなり、ランドセルを背負う。

 いや、ここからどうやって小学校に通うんだ。

 俺か白雪が乗せていくしかないのか。

 中学生になったら、自転車でいいか。

 っていうか、この近くに学校なんてあるのか。

 全然、そんなこと気にしてなかったがっ、と思って気がついた。

 自分が想像していたその見知らぬ子どもが、万千湖と自分の子どもであることに。

 いやいや、そんなこと、と思っている間に、みんなそろそろ帰ると言い出した。

 双方の親族は笑って話しながら、帰る準備をはじめたが。

 美雪が、ふと思いついたように言う。

「そうだ。
 マチカさんの部屋の方も見せてよ」

 すると、浅海も、
「あらそうね。
 駿佑さんの部屋も見せて」
と言った。

 それぞれが分かれて楽しげに見始めたが、駿佑は不安になる。