柄にもなく、緊張するじゃないか。

 俺は……

 もしかしたら、俺はこいつを


 ……好きなのだろうか?


 二人で暮らす初めての夜。

 駿佑は真新しい玄関で、

「今かっ」
と綿貫や雁夜に突っ込まれそうなことをひとり考えていた。