OL 万千湖さんのささやかなる野望




「では、第一回「マチカと住もうコンテスト」を開催しよう」

 カラオケでテーブルにコトリとマイクを置きながら、雁夜が言う。

 第一回って。

 第二回があるのですか……。

 二人は先攻後攻のジャンケンをしていた。

 息が合いすぎているのか、なかなか勝敗の決まらないジャンケンを眺めながら、万千湖は思っていた。

 もし、雁夜課長が勝ったら、どうなるんでしょうね。

 私、雁夜課長と暮らすんですか?

 ……いや、何故っ!?

 しかも、別世帯ではなく、同じ世帯で。

 ほんとにルームシェアになってしまうではないですかっ。

 だが、そこで万千湖は気づいた。

 ……これって、考えようによっては、あれかな?

 あのモデルハウスを三人でルームシェアして。

 勝った小鳥遊課長か、雁夜課長が一番広い部屋をとるって話?
と万千湖は、雁夜に、

「いや、僕の告白、何処行ったのっ?」
と言われそうなことを考えていた。

 あのみんなに人気の雁夜課長に、君と結婚したいとか言われても、どうにもピンと来なかったからだ。