「お、お願いします……」
駿佑に宝くじ売り場に連れてきてもらった万千湖は、ヤバイ取引でもはじまるのか、という雰囲気で、白い台の上に置いた一枚の宝くじをずずずっと売り場のおねえさんに向かって押し出す。
なにこの緊迫感っ、という顔でおねえさんが見た。
万千湖の緊張が移り、おねえさんまで緊張してしまっているようだった。
これ、1等当選してるのかしら?
確認に持ってきたとか? と思っていたのかもしれない。
画面に表示された文字を見て、おねえさんは拍子抜けしたような顔をする。
「あ、おめでとうございます」
とおねえさんは棒読みで言った。
「6等 3000円です」
ええっ!?
と万千湖と駿佑は驚いた。
「3000円っ?
ほんとうにっ?
信じられないっ!」
3000円で、1等前後賞全部当たったかのように喜ぶ万千湖を見て、並んでいた客たちもいっしょに喜んでくれる。



