OL 万千湖さんのささやかなる野望

「課長……。
 ついに宝くじ売り場に行く日が来たようです」

「……まだ行ってなかったのか」

 新しいの買うんだろ? と言ったが、
「それもなんですが。
 まだ、前の当選番号確認してません」
と万千湖は言う。

「……大きい金額は売り場に張り出してない限りないと思うが」

「1、2、3等でなくとも、4等かもしれないじゃないですかっ。

 すみませんが。
 売り場に行ってください、課長っ。

 例え、100円しか当たってなくても、この1枚、なにか当たってたら、おごりますからっ」
と万千湖は取り出した宝くじを握りしめる。

 お前、そのペラペラの紙にどんだけ期待をかけてんだ……、と思う。

「……まあ、1枚しか買ってないのに、末等でも当たればすごいか」

「当たってたら、課長に100均でなにか買ってあげますねっ」

 そう万千湖は意気込んでいるが。

「……100均で買ったら、110円な」

 足が出るぞ、と駿佑は言った。