OL 万千湖さんのささやかなる野望

 駿佑の頭の中では、建ったばかりの家の中、万千湖の住居部分だけが、もうごちゃごちゃになっていた。

 だが、万千湖は、ワクワクしたまま自分を見つめている。

「お前の家のイメージか。
 そうだな。

 ……まつぼっくりが落ちてるかな」

「それはさすがに持っていきませんよ~」
と万千湖は笑う。

 持っていきませんよって、まだ部屋に落ちているのかっ!?

「あのー、他には?」
とまた問われ、

「……まつぼっくりかな」
と答えながら駿佑は短い階段を上がり、玄関ドアを開けようとした。

 が、勝手に向こうから開き、清水が、

「お待ちしておりましたっ」
と飛び出してくる。

「えーと、他にはっ?」
と後ろで万千湖が叫んでいた。