OL 万千湖さんのささやかなる野望

 


 ……なんだかわからない間に落札されてたな。

 どういうシステムだったんだろうな、あれ、と思いながら、駿佑は翌朝、住宅メーカーに行くために万千湖を迎えに行く。

 まあ、よく考えたら、俺が白雪のサイン入りタオルを買い取るというのもおかしな話だ。

 夜中だったし。

 夜眠い中、通販番組を見たら、どうしても買わねばっ、と思って、しょうもない物を買ってしまうとかいうあれと一緒かな、と思いながら、マンション前で万千湖を乗せる。

「おはようございますっ。

 いや~、いよいよ契約ですね。
 ドキドキしますね。

 そうだ。
 今朝早くにメッセージ入ってきたから、課長かなと思ったんですけど。

 小学校のとき、縦割り掃除班で一緒だった子だったんですよ」

 なんだ、縦割り掃除班って、と思ったが。
 一年生から六年生まで、全学年が入って構成される掃除のグループのことらしい。

「その子、この春卒業だから、大学の寮の荷物ちょっとずつ処分してたらしいんですけど。

 小学校卒業してからも仲良くしてたんで。

 デビューしたときも駆けつけてくれて、付き合いでタオル何枚か買ってくれたんですよ。

 それで、全部にサインしたんですけど」

 ……ん?