駿佑の家族はとても気さくで、万千湖はあっという間に打ち解けた。
肝心な駿佑との間には、いまだに見えない壁がある気がするのだが……。
「最初は商店街の着ぐるみを引き受けたはずが、アイドルになってしまった方が来るって聞いてたからどんな人なのかなって思ってたんだけど。
話しやすい人でよかったわ、マチカさん」
万千湖です。
そして、課長、どんな説明をしてるんですか……。
駿佑は、親が引かないよう、万千湖が庶民派のアイドルであることを強調して語ったのだが。
なんだか途中で話が曲がりくねっていた。
駿佑の弟、誉も、
「いや、俺もちょっと心配してたんですよ」
と万千湖が持ってきた焼き菓子を食べながら言ってくる。



