OL 万千湖さんのささやかなる野望

 っていうか、あなたには、すでにいろいろと芸がありますが。

 もしや、あのマラカスや打楽器の芸も社会に出て必要だと誰かから学んだものなのですか。

 いや、みんながその正確さに、集中してあなたを見てしまうので、それでカラオケが盛り上がるかは謎なのですが、
とか思っているうちに、駿佑が歌い出す。

 カラオケルーム内がビリビリ震えるくらい響く声だ。

 その荘厳さに、今、自分たちが何処にいるのか見失う。

 マラカスを抱いて寝ていた綿貫が駿佑の声量に驚き、飛び起きてきた。

「なにっ?
 年末っ?

 年越しっ?」
と綿貫が叫ぶ中、なにかありがたい気持ちになって、カラオケ大会は終了した。