OL 万千湖さんのささやかなる野望




「え~、雁夜課長、あのタオル競り落としたんですか?」

 夜、駿佑は万千湖を誘って回転寿司に行っていた。

 もちろん、これも家のための打ち合わせであり、デートではない。

 ふたりとも回転寿司まで近いので、歩きで集合し、今日はいっしょに呑んでいた。

 最初は、一旦、車で万千湖を迎えに行って、回転寿司に降ろし。

 自分は車を置きに帰るつもりだったのだが、万千湖が、

「いや、そんなめんどくさいことしなくても……」
と言ったので、現地集合になったのだ。

 だが、駿佑は、

 だってお前、元アイドルなんだろう?

 誘拐とかされたらどうするつもりなんだ。

 いや、俺にはそのような価値のある女には見えないんだが、と万千湖を下げつつも心配していた。