OL 万千湖さんのささやかなる野望

 


 『太陽と海』のプロデューサーって、こんなに若くてイケメンだったのか。

 勝手に腹の出たおじさんだと思ってた。

 そう思う駿佑の前で、二人はまだ仲良さげに揉めている。

 長年万千湖の成長を見守ってきた黒岩にとって、万千湖は身内のようなものだったのだが。

 駿佑にとっては、いきなり現れた万千湖と親しいクールなイケメンだった。

「お前、こんなすごいイケメンとか聞いてないぞ。
 絶対、詐欺だぞ、これ」
と黒岩はまた万千湖に言っている。

「そ、そんなことないですよっ。
 だって、課長は私との見合いには全然乗り気じゃないし。

 こう見えて駄目なところもあるんですよっ」

 お前、なに俺の評価を引き下げようとしてんだ……。