微妙な顔をした駿佑と日記を見ながら珈琲を飲んでいた万千湖だったが。
「あ、そうだ」
と声を上げた。
「そういえば、シャンパンありますよ」
あの日、海につけそこねたシャンパンは、万千湖が預かり、冷やしていたのだ。
「……呑んだら帰るのに困るだろうが」
ちょっと戸惑ったような顔で駿佑が言う。
「そうですよね。
じゃあ、家が建ったら飲みますか? 二人で。
共用のリビングとかで」
駿佑が、「!?」という顔をした。
よく漫画で、顔の横に「!?」と書かれていることがあるが。
ほんとうにそんな顔、初めて見たな、と万千湖は思う。



