OL 万千湖さんのささやかなる野望

「でもここ、地元じゃないんで、滅多なことではバレないかなとは思うんですが」

 じゃあ、このまま行きますか、と万千湖は小さな折り畳みの財布を手にした。

 だが、そのとき駿佑の頭には、回転寿司屋で会った男や、部長の息子や首から謎のタオルをさげていた雁夜が浮かんでいた。

 いや、タオルは、きっとなにか違うものだよな。

 M……C……KA

 ま、

 『MACCHAKA』

 抹茶か! とか。

 いや、「!」マークはなかったのだが……。

 そんな、
「いや、『抹茶か』ってなんですか。
 どんな層を狙って作られたタオルなんですか」
と万千湖に言われそうなことを考える。