商店街のイベントから、なんとなくで始まった「海と太陽」だったが、意外に人気が出てしまったので。
ほんとうに解散してしまってよかったのか、ずっと迷いもあった。
応援してくれた人たちに申し訳ないという思いもあったしーー。
最初に脱退を言い出したのはサヤカだった。
みんなの中心的存在だったサヤカが辞めるのなら、とみんなで解散を決めた。
みんなもういい大人になっていて、それぞれのやりたいことが出来ていたせいもある。
「……なんにもなかったんですよね~」
窓の外を見ながら、ぼそりと万千湖は呟いた。
「私だけなにもなかったんですよ。
将来やりたいことが。
毎日が楽しくて。
みんなと過ごしてて起こる、どんなささやかなことも嬉しくて。
今いる場所がなくなったらどうなるんだろうとか考えてなくて。
なにもかも失いそうになって初めて、あんなこともこんなこともあったなーとか思い出して。
……いろいろ書きとめておけばよかった。
きっと、もう忘れてしまった楽しいことや大切な思い出もいっぱいあったに違いないのにって思いました」
なんの話がわからないだろうに、駿佑は黙って聞いてくれていた。
ほんとうに解散してしまってよかったのか、ずっと迷いもあった。
応援してくれた人たちに申し訳ないという思いもあったしーー。
最初に脱退を言い出したのはサヤカだった。
みんなの中心的存在だったサヤカが辞めるのなら、とみんなで解散を決めた。
みんなもういい大人になっていて、それぞれのやりたいことが出来ていたせいもある。
「……なんにもなかったんですよね~」
窓の外を見ながら、ぼそりと万千湖は呟いた。
「私だけなにもなかったんですよ。
将来やりたいことが。
毎日が楽しくて。
みんなと過ごしてて起こる、どんなささやかなことも嬉しくて。
今いる場所がなくなったらどうなるんだろうとか考えてなくて。
なにもかも失いそうになって初めて、あんなこともこんなこともあったなーとか思い出して。
……いろいろ書きとめておけばよかった。
きっと、もう忘れてしまった楽しいことや大切な思い出もいっぱいあったに違いないのにって思いました」
なんの話がわからないだろうに、駿佑は黙って聞いてくれていた。



