彼氏、ではないな、と思いながら、万千湖は車に向かっていた。
休日出勤の買い出しでもないが。
……見合い相手?
と訊いてくれたら、うん、と言ったのだが。
久しぶりに会った友だちに微妙に嘘ついたみたいになっちゃったよ、と万千湖は渋い顔をする。
横では、何故か、駿佑も渋い顔をしていた。
車を港にとめ、レストランを背に、二人でハンバーガーを食べた。
「レストランを眺めなくていいのか」
と言われたが。
いや、レストランを見ながら食べましょうと言ったのは。
単に、外れてもおいしいものを食べられると思いながら、希望を持ってラジオを聞きましょう、という意味で、ほんとうに眺めようという意味ではなかったのだが……。
課長、四角四面な感じに見えて、意外に発想が不思議な人だ、と思いながら、アップルパイを楽しみに、まず、野菜たっぷりのハンバーガーにかじりつく。



