「そりゃあ男はみんなオオカミなんだから、キスの一つや二つしたいと思ってるに決まってんじゃん!」
「キスの一つや二つ……」
そんなものなのかな?
男の子ってよくわからない。
ずっと避け続けてきたから。
「琥珀くんも、そうなのかな……」
「どうだろね?わかんないけど、案外我慢してるのかもよ?」
そっか、やっぱり琥珀くんも我慢してるのかな。
それだと申し訳ない気持ちになる。
友香ちゃんに「あのこと天地も知ってるの?」と聞かれ、「うん」と首を縦に振った。
あのことというのはきっと私が“男性恐怖症”だということ。
そういえばなんで琥珀くんは、私が男性恐怖症だってすぐにわかったんだろう?
私から話したわけじゃないのに、すぐに言い当てられた。
「どうすれば……」
いいのかな?
そう口にしようとしたところで琥珀くんがトイレから戻ってきてしまった。



