「ちょっと怪我の手当してあげたいの」


「誤解とはいえ家の息子がごめんなさい。痛かったでしょう?」


「いえ、このくらい大丈夫です。誤解も解けたみたいだし」


「琥珀くん先に2階行っててくれる?一番手前の部屋が私の部屋だから」


「おう」



琥珀くんには先に行ってもらって、救急箱を取りに行く。



「見た目は派手だけどとっても優しくていい子ね」


「でしょ?琥珀くんは優しいんだ」



琥珀くんは自慢の彼氏。


こうして予定になかったけれど、お母さんにも紹介できて良かった。


救急箱を押し入れから取り出して、自分の部屋へと向かう。



「お待たせ、琥珀くん」



部屋に入ると床に座る琥珀くんがいた。


私の部屋に琥珀くんがいるなんて不思議な光景。


なんか、緊張する。