案の定、それは教室中に響き渡ってしまった。
「え、天地と瑠莉ちゃんて……」
「あの噂本当だったの?」
私たちって噂されてたんだ。
それもそうか。
誰もと会話を交わしていなかった琥珀くんが、私とは話すようになってたから。
私も男の子が怖くて琥珀くん以外の男の子とはあまり話していなかったし。
そう推測されててもおかしくなんかない。
「仲良く帰りなよっ」
からかうように友香ちゃんが軽く体当たりしてきた。
恥ずかしさを隠しながら、私はうんと頷いた。
「行こう、琥珀くんっ」
注目の的になっているのが恥ずかしくて、早く教室を出ようと促す。
私が琥珀くんに駆け寄ると、琥珀くんが私の方へ手を差し伸べた。
「ほら行くぞ」
「えっ」
「すぐ迷子になるだろ」
学校でなんか迷子にならないのに。
でも私も手を繋ぎたくなって、その手を取った。



