「瑠莉!大丈夫?何もされなかった?」
「うん、全然」
ホームルームが終わるなり、少しだけ席が離れていた友香ちゃんがすぐに私の元へとやって来た。
友香ちゃんがこちらに来る前に、もう帰ってしまってもぬけの殻になった天地くんの席を見て返事した。
確かに怖かったけど、あれから本当に一言も言葉を交わしていないし……
そんなに心配しなくても大丈夫なのに。
そうは思いつつも、私のことを思ってくれていることがひしひしと伝わってきて嬉しくなる。
こうして私が何事もなく学校に来れているのも全部友香ちゃんのおかげだから。
「ありがとう、友香ちゃん」
「ちょっと、何よ〜!いきなりお礼なんて言われたら照れちゃうじゃん!」
「いきなりお礼が言いたくなったんだから仕方ないでしょ?」
「本当そういうところ好き」
大好きな友香ちゃんからの告白に、次に照れるのは私の番だった。



